今夜は「オマール・ブルー」ブルターニュ産。香川県の山の中でもフランスから活きたままオマール海老がやってくる。目の前が海だから基本的に魚介類は瀬戸内海の物を使うのだけれど、オマール海老は特別だ。せっかく世界中の食材が比較的簡単に速く手に入るようになったのにこの流通革命を利用しない手はない。流通革命と地産地消を組み合わせて、香川でしか造れない特別な一皿に仕上げたい。
オマール海老をフリカッセにする。ラショナルのヴァプール・モード、加湿100%、オーブン庫内85℃に設定、大きい爪は12分、小さい爪は8分、そして尾は4分加熱後、氷水温度3℃~1℃で急速冷却。殻をむく。頭部は野菜とともにフュメを抽出、その時トマトは入れない。フュメにトマトを入れると味が画一化されてしまう。出来上がったフュメ・ド・オマールはもちろん、フリカッセ・ド・オマールのソースのベースとなる。このフュメとフォン・ブランを合わせユイル・ド・オリーブ、エストラゴン、シブレット、ウフ・ド・オマールにジュ・ド・シトロン。オマールの身を加えごく軽い現代の解釈のフリカッセに。今日のガルニチュールはジロール茸。