2010年10月30日土曜日

Champignon

松茸に代表されるように秋は美味しい茸が採れる。香川県にも立派な松茸がある。ほんの短い期間だけれどやはりこの時期はメニューに入れたい大切な素材だ。

フランスやイタリアからも良い状態のシャンピニオンが届く。しかし茸の季節は秋とは限らない。一年中何かしらの茸が調理場にはある。冬は黒トリュフがあるし春にはモリーユ、ジロール。

今届いているのはイタリア、ピエモンテ州アルバからの白トリュフ、フランスからはセップ、ジロール、シャントレル、オーボリなど。これらの茸はすべて天然だから下処理や扱いには知識とテクニックが必要だ。

地元の栽培物なら岡山のシャンピニオン・ド・パリや香川のエリンギ、椎茸も使う。

今日はヨーロッパ産の天然茸を熱いブールでソテーしてエシャロット、ペルシ・プラの香りとともにオマール海老やリ・ド・ヴォーのガルニチュールにしよう。

2010年10月29日金曜日

Divination

僕は「占い」を信じない。理屈っぽい僕は人に「化学的根拠がない」とかいっている。本当にそう思っているのだが、雑誌に星占いなどのページがあると「ふたご座」を探し出して読む。そして今日のラッキー・ナンバーとかカラーを見て「ふーん」と思う。

まーどうでも良いことかもしれない。この二つの雑誌が生まれたいきさつからして、愛読している「料理通信」とその前進だった「料理王国」は星占いを監修している人が同一だ、なので違う言葉で同じことが書いてある。両方読むので知っているのだ。

わざわざ占いのページを見ないようにする方がよほど不自然ではないか。別に否定しているわけではないのだから。目に入ればフツーに読みますよ、今後も。

2010年10月28日木曜日

Alain Chapel

アラン・シャペル氏が享年52歳で亡くなって今年で20年になる。僕にとってもフランス料理界にとっても特別な存在だった。

何度もミヨネー村まで足を運んだ。「レストラン・アラン・シャペル」の雰囲気は独特だった。ホスピタリティーあふれる、という表現とは少し違う。シャペルという人間の包容力そのもの、といった趣か。氏の姿が見えなくてもその「存在感」は確固たるものだった。そしてあの料理だ。ミヨネーのテロワールとシャペルという人間と、その融合の中から生み出されるクリエーション。

 初夏にミヨネー村を訪れたことがある。店舗の後方は一面の菜の花だった。今、我々の店の前を流れる香東川の河川敷でも季節になると黄色い風景を見ることができる。そのたびに思い出す、ミヨネーの思い出。

アラン・シャペルの料理を食べに行くことは、アラン・シャペルに会いに行くことと同義だった。偉大な料理人のフィロソフィーは今も世界中で受け継がれている。

2010年10月27日水曜日

Paradox

長女は特にそうなんだけれど、僕にヴィジュアルが似ている。性格は似ていない。

ある時、部屋の真ん中に一人でちょこんと座っている彼女を見つけた。泣いても笑ってもいなかったけれど、僕を見上げた。その瞬間、僕はまるで自分自身を見ているような錯覚にとらわれた。タイム・マシンに乗って40年以上前の幼い自分自身を見ているような。

とても胸が苦しかった。表現しがたい切なさを感じた。なぜだか彼女がとてもかわいそうに見えた。

その刹那に僕はもう子供のころには戻りたくない。もう一度繰り返したくはない。そう思った。そうしたら今度は彼女のことがとても大切でとても愛おしくて、自分が彼女に対する愛であふれているのを感じた。

きみが自分探しの旅をしている間は、僕が楽しい思い出を沢山つくってあげよう。

2010年10月26日火曜日

DRC

DRCがやって来た。

ほんの少しだけ右肩を引き、東の空に向かう彼女が目覚めるころ、コート・ドールの太陽は輝く、そして眠りにつけば月へと姿を変える。心地よいゆりかごを11世紀にもわたり守り続ける人々がいる。

わずか1.814ヘクタールのクリマから2005年は5489本の葡萄酒が生み出された。畑の広さこそ違うが本数だけでいえばボルドー、シャトー・ラフィット・ロートシルトの1/50の量だ。

「ロマネ・コンティ」とは、ある一点から、等距離にあるすべての点の集合体の中にその要素を同一のベクトルで内包した状態のバランスを保とうとしている、宇宙だ。

2010年10月25日月曜日

CaVa CaVa vol.2

来る10月31日の日曜日は3回目になる「パティスリー&サロン・ド・テ」だ。フランス菓子のテイクアウト販売とお茶のサロンを開催する。お誘い合わせの上ご来店ください。まとまった数やホールのお菓子が必要なお客様はお電話いただけるとよりスムーズにご用意できます。ホーム・パーティーなどにいかがでしょうか。

そして同日17時より第2回目の「サヴァサヴァ会」だ。前回は50人もの方にお集まりいただいた。ありがとうございました。

http://tomoshiroinoue.blogspot.com/2010/09/patisserie-salon-de.html

少しだけ女性の方が多かったのだが、バランス良く、品良く、真面目に盛り上がったし、好評だった。

今回も新たな交流や楽しい出会いの機会になると思う。レストランとしてのイベントではないのでカジュアルに楽しめます。前回ご参加いただいた方は是非今回も、そして興味のある方はご連絡ください。会費3000円です。

2010年10月23日土曜日

Grand Vin

今夜はワインをテーマにした特別なディナーだった。

<TOMOSHIRO INOUE et Grand Vin>


le 23 Octobre 2010 Carte des Vins

Fino del Puerto Sherry 1/143
Emilio Lustau Almacenista

2000 Champagne Cuvée Victor Brut
N.M Henri Mandois

2004 Meursault “Clos de la Barre”
Domaine des Comtes Lafon

2000 Bonnes-Mares
Domaine Comte Georges de Vogüé

1979 Château Lafite-Rothschild
Pauillac

2008 Château Laffitte-Teston
Pacherenc du Vic-Bilh

Calvados e X tra O ld
Chevalier de Chaulieu

2010年10月22日金曜日

Oil Bath

火の入れ方によっては固くなってしまったり、パサパサとした食感になりがちな素材に有効な火入れの一つがオイル・バスだ。この方法のメリットは正確な温度管理が簡単にできる、ということ。肉に対して用いることが多いが、魚や他の素材でも使える。

オイル・バスとは比較的低い温度の油の中に素材を入れることだ。多くの場合素材の中心温度と油脂の温度を一致させる。ようするに油脂の温度が素材の中心温度なので思った通りの火の入れ方ができる。

メリットはある。しかし間違った使い方をすれば大きなデメリットと背中合わせだ。いつもそこを忘れてはならない。

2010年10月21日木曜日

Thermometer

我々は料理を科学的に分析する。数値化できるものはなるべくデータを蓄積して数値にする。時間、温度、重さなどを測定するのが重要な仕事になっている。そこに経験値と職人的技術を重ね合わせてゆくのだ。思い描くものに少しでも速く到達するために。

2010年10月20日水曜日

Metaphor 5

「料理におけるメタファーと詩学」(5)

料理には必ずテーマがある。作り始める前から細かいディティールまで決まっている。その到達点にもってゆくにはどうしたら良いのかを考える。目標がはっきりしているのだ。僕には行き当たりばったりで良いものを作ることができない。

何を伝えたいのか、何を描きたいのかをはっきりさせてから作業にかかる。料理の形にも比喩がある。水辺の風景や草原の風やきらきらと輝く海や太陽、そんなものを連想できる情景を形にしたい。

それを補完する言語を豊かに奏でるために僕は今、何をしたらいいのかいつも考えている。

2010年10月19日火曜日

Metaphor 4

「料理におけるメタファーと詩学」(4)

料理や料理人には色々なカテゴリーがある。レストランの業態も様々だ。その組み合わせもあるのだから本当に多様だ。フランスの地方料理に根差した共通認識のある料理をまっとうに表現しようとしている人。クリエイティブな表現をしたい人。両者は対極にある。新しい理論や技術が生まれ、それを可能にする方法や道具、情報を積極的に採用するのか、既存の技術に職人的な磨きをかけるのか、という考え方の違いが存在する。

料理をまず言葉で表現するのとしないのとでは実際に出された料理に違いがでる。「井上さんが香川の大地で育てたトマト」とまず伝えたら出てきたトマトに対する意識が違う物になるからだ。

「フランス、シャラン産鴨胸肉のロースト」とか「香川の地鶏、讃岐コーチンもも肉の豚足詰め」のように産地や調理法の提示でも差異はあるのだ。

料理にはいつもテーマがある。何を伝えたいのかによって言葉や形の表現が決まってゆく。

2010年10月18日月曜日

Metaphor 3

「料理におけるメタファーと詩学」(3)

ビストロの業態で「ラタトゥイユ」と書いたら絶対にラタトゥイユの想像範囲を超えた料理を出してはならない。しかし料理のイメージを喚起する意味で「プロヴァンス風」とか、もうすこし飛躍した表現で「太陽のラタトゥイユ」というのはよいだろう。料理自体に持たせた個性、例えば普通ラタトゥイユに入れないような物を添加したとか、何かを特に強調した部分があるのなら、それはむしろ食べてに伝えるべきなのだ。オーソドックスな共通認識のある料理名を使う時のルールだと思う。しかしレストラン自体の性格がクリエイティブ系であってお客様もそれを認識している場合はそれを逆手にとった表現も可能だと思う。当たり前の名前えをあえて告げてそれを裏切るという手法。

オードブルの盛り合わせのように構成要素が多いうえに、一体となった料理としての体を持たないプレゼンテーションを行う時は「秋の訪れ」とか「季節の贈り物」という表現もよい。ただしこのようなケースでは必ずサーヴィス・スタッフの言葉での補完が必要になる。僕は今、この部分にデジタルを取り入れられないかと考えているところだ。

2010年10月16日土曜日

Metaphor 2

「料理におけるメタファーと詩学」(2)

料理を想像させるためのツールとして一般的なメディアはメニューだ。まだまだ蝋細工だって見かける。そういえば我々のレストランもお節料理は蝋細工のサンプルを作る。百貨店に並べるためだ。蝋細工があるのとないのとでは売り上げが違うそうだ。


メニューの場合業態によっては写真入りで料理やコースの内容を表示しヴィジュアル化している。情報をより正確に速く伝えるためにはとても良いのだろう。しかし僕たちはそもそも正確に情報を伝えることをメニューを書く目的としていないのだ。

「今朝の魚河岸から 瀬戸内海で一本釣りした天然鮮魚のお料理」

とテキストで伝えて、後はサーヴィス・スタッフが言葉で補完する方法だ。これでもお客様は出てくる料理の形まではとらえられないので実際に眼の前に料理がおかれた時には「美味しそーだな」と思われるような意外性があるとよいと思う。それは食べての経験値にないプレゼンテーションをするしかない。それが予測できないヴィジュアルだ。

逆にあってはならないのは、ビストロの業態で「ラタトゥイユ」と書いたら絶対にラタトゥイユの想像範囲を超えた料理を出してはならないということだ。

2010年10月15日金曜日

Metaphor 1

「料理におけるメタファーと詩学」(1)

我々のレストランには「ア・ラ・カルト」がない。ご予約の時点であらかじめムニュ(コース)をお選びいただいている。今のところお客様がご来店されても料理名を文書で認識していただく機会が設けられない。そこで何か新しい文書のプレゼンテーションの方法を模索している。もちろん単純にメニュー・カードを置く、以外の新しい方法でだ。

レストランで料理をプレゼンテーションしたり実際に提供したりするとき、まずメディアを利用して文字情報を伝えておいたほうがより我々の意図を伝えやすい。この時のメディアはだいたいの場合、「ムニュ(メニュー表)」ということになるのだがここで「仔鳩のロースト」と書いてあれば、お客様の体験値の中での「仔鳩の料理」を何となく想像されるに違いない。

しかしメニューの書き方はもっと違ったアプローチもあるのだ。同じ鳩の料理でも僕は以前から好んで「飛躍する仔鳩」という言葉を使っていた。更に

「世界一美味しいフランス、ブレス産 ”飛躍する仔鳩のロティ” もも肉のコンフィ、ピノ・ノワールのソース」

のように色々な形容や修飾を取り入れ、更には少し専門的なフランス料理用語あえて用いて雰囲気をだす。言葉は盛り付けにも大きく影響してくる。仔鳩は飛躍させなければならないからだ。

2010年10月14日木曜日

Aroma Diffuser

高松天満屋でのイベントが終わった。大げさではなく「怒涛の一週間」という感じだった。何かが終わるとまたすぐに何かが始まる。いつもエンドレスにもがいている。

次は、我々のレストラン主催のワイン会だ。頭の中をワイン・モードに切り替える。今回は結構良いワインが集まっている。いつもレアなワインを探すときに相談する人に今回も依頼して集めた。今年の夏から少しづつ準備してきた企画だ。

最近気に入っている「アロマディフューザー」にベルガモットのエッセンシャルオイルを数滴たらしてしばらく目をつぶる。そして一気にワイン会企画を仕上げるつもりだ。

集中したりリラックスしたり、色々なシチュエーションに合わせて色々な香りを楽しんでいる。


2010年10月13日水曜日

Classic

例えば、音楽におけるクラシックのように、料理の古典を「今日通用する形」で表現する、という試みを始める。音楽に楽譜があるように料理にはルセットがある。違うのは料理には作者や「歴史的フィルタの通過過程」がはっきりしていない作品が多く、原作からかけ離れた解釈や表現がなされているのにも関わらず、「共通の認識がある料理名」がつけれられてしまっていても、それを「間違っている」という根拠を明確に提示しにくい部分だろうか。

音楽は世界的な認識のもと、作者と楽譜、そして奏者があるのだから間違いはない。

料理と比べればお菓子の世界は少し違う。「古典的アントルメ」は作者はともかくとしても名前とヴィジュアルと大筋の構成が決まっているので相対的比較論が成りたちやすいからだ。古典的定番のお菓子を比較することでそれぞれの作り手の解釈や主張を受け取りやすい分野といえる。

古典をいったん分解して自分のフィルターを通して再構築、という言葉をここ十数年良く耳にしたけれど、全く違う新しい自分の形を言いたいのであればカルトの書き方にもより一層の工夫と説明が必要なのではないだろうか。サプライズしたいのであれば事後でも構わないのだから。言葉と料理をもっと融合させるべきなのだと思う。

僕も「フランス古典料理」の解釈と現代での表現、そして研究ではなくリアルなレストランの現場で履行できる、理論と実際を踏まえた上でのメソッドの構築、そんなことにも挑戦してみようと思っているところだ。

そもそも、Auguste Escoffier の「Le Guide Culinaire」は歴史のどの部分に属しているのだろう。カレームもデュボアもニニョンもエスコフィエそしてポワンも同じクラシックなんておかしな解釈なのだから。「Le Guide Culinaire」の功績を中心にタイムラインを形成する時代が今終わろうとしている。

2010年10月12日火曜日

High Jump

僕は今、走り高跳びの助走をしている、ような気分だ。何かに向けて緊張と集中力が高まってくる。障害や困難に直面しても「この経験が後にプラスに転ず」と無茶苦茶ポジティブだったりする。なぜかはわからない。

2010年10月11日月曜日

Athletic Meet

今日は3歳の娘の運動会だった。朝、二人で出かけていった。ミッションスクールで学んでいる彼女はまず神様に手を合わせる。会場には大勢の人がいるので彼女はなかなか僕を見つけ出すことができないでいる。僕も手を振ったりするのだが、かき消されてしまう。そんな彼女の瞬間の表情がまるで一枚の絵のように今日も僕の心に定着してゆく。

2010年10月9日土曜日

Equipe

よいチームができないと、よい仕事はできない。チーム作りにはいつも力を注いでいる。人には今までもずーっと一生懸命に取り組んできた。僕のチームは家族だ。

しかし、やがて皆去ってゆくだろう。そして、いつしかまた戻ってくるだろう。

家族だからそれでよいのだと思う。

Equipe 「TOMOSHIRO INOUE 2010」

2010年10月8日金曜日

Dimanche

10月7日(木)より高松天満屋の物産展に出店している都合で今週は日曜日も営業する。この3連休、9日(土)、10日(日)、11日(月)とディナーの営業をしているので皆さんどうぞお出かけください。お昼は天満屋の7階、催事場におこしください。

Cohiba

東京に帰ってもチェックイン当日はあまりホテルの外へは出ない。むしろ「ザ・ペニンシュラ東京」の部屋で過ごす時間を楽しみに出かけているのだ。シャンパーニュやワイン、食事などはすべてルームサーヴィスだ。音楽や読書を楽しんだ後はディジェスティフ、そして地階のシガークラブで購入してきた「コイーバ」に思いを巡らせる。ただ巡らせるだけだ。

2010年10月7日木曜日

Tenmaya 10.7.10:00 Start

本日、10:00より高松天満屋、7階催事場で「ふるさとの味と技めぐり四国の物産展」が開幕した。我々のブースもいい感じの仕上がりだ。今回は自信作の「瀬戸内レモンのプレミアム・タルト」をご提案している。是非お出かけください。10月12日(火)まで。全国発送にも対応している。















2010年10月6日水曜日

The Peninsula Tokyo

僕は東京に帰省しても帰る家がない。だから当然ホテルを利用するのだが、東京なら有楽町の「ザ・ペニンシュラ東京」が気に入っている。とても素敵なホテルだ。まるで家族が久しぶりに家へ帰った時のようにホスピタリティーあふれる最高のサーヴィス、そして居心地の良い部屋を提供してくれる。

なにより、到着した時、いつも僕たちより一足先に部屋で待っているのは冷たい「シャンパーニュ」なのだ。

「C'est Parfait!!」

2010年10月5日火曜日

Airport

つかの間の休日を利用して年に何度かは東京に行く。僕は生まれ故郷だから「帰る」だ。今年は家族も4人に増え、2回目の「帰る家のない帰省」だ。綺麗に生まれ変わって行く羽田空港。僕が子供の頃はここが日本の玄関だった。その当時、自らの旅行で利用したことはほとんどない。だが、見送りや迎えには数えきれないくらい来た、とても懐かしい場所なのだが、現在あの頃の面影はもうない。

2010年10月4日月曜日

Tours

1988年、僕はフランス、シャンパーニュ地方の街、ランスにいた。その後パリなどをへて1992年はロワール地方のトゥールに来ていた。当時ミシュランで2星を獲得していたレストラン「ジャン・バルデ」で働くためだ。ロワール地方には古城が沢山ある。ここの古城は僕の名前の由来だ。子供のころから良く耳にした「シャンボール」「シュノンソー」「シノン」「アゼ・ル・リドー」「アンボワーズ」眠れる森の美女で有名な「ユッセ」、なんだかとても懐かしい・・・。それにワインの産地だ。休みの日には「ヴーヴレ」や「モンルイ」の畑まで歩いて行くことができた。住まいはロワール川の眼の前。扉を開ければ道をへだてて川のほとりまで1分もかからない。サーモンが溯上する大きな川なので島もある。オーカール島だ。その北側がQuai Paul Bert通り。ここが住まいだった。おまけにこのQuai Paul Bert通りはトゥール・ド・フランスという自転車レースのコースにもなっている。ベランダはフランス人の同僚も羨む特等席だった。

およそ1年暮らしたこの街や家にも沢山の思い出がある。楽しかったことも、そうでもないことも・・・。

2008年2月28日に「ジャン・バルデ」は既に閉店してしまった。しかしロワール地方に今も点在する美しい古城たちは僕のルーツの一つに違いない。フランスの歴史なしに「知城」の名は生まれなったのだから。

2010年10月2日土曜日

Specialist

昨日10月1日はレストランで撮影があった。スタッフが全員並んでの集合写真だ。今後この写真をWebSiteやグリーティング・カードに使う予定だ。とっても良い写真が撮れたと思う。カメラマンはコマーシャル・フォトのスペシャリストでレストランのオープン時からすべての写真をお願いしている山内健氏、マッキントッシュで高度な画像加工のオペレーティングをしてくれるのはカメラマンでもある福家秀治氏、そしてそのすべてを美藤剛氏がディレクションする。いつも通りのメンバーだが、毎回新鮮なクリエーションの場だ。物を作る人たちの集まり。とても心地良いせめぎあいが僕を刺激する。

2010年10月1日金曜日

Tenmaya

高松琴平電気鉄道の瓦町駅に駅ビルとして天満屋がある。中国地方を中心に展開している百貨店だ。そこで「ふるさとの味と技めぐり四国の物産展」という催し物がある。2010年10月7日木曜日から12日火曜日までだ。ありがたいことに我々にも出店のオファーがあった。香川県産で有機的に、そしてできる限り無農薬で育てたレモンを贅沢に使用した「タルト・シトロン」を出品する。作るのにとても手間がかかるので一日に生産できる数もしれているのだが、柑橘王国である四国、香川の風土、太陽の輝きや木々のざわめきがお客様に伝わるよう、一つ一つハンド・メイドで丁寧に仕上げた「瀬戸内レモンのプレミアム・タルト」だ。いつも僕たちが大切にしているのは、香りたつ香川のテロワールなのだ。通信販売にも対応しています。