2010年11月10日水曜日

Poisson vivant

高松中央卸売市場は活魚市場だ。実際に生きているかもしくはその日の朝に活け締めにした魚介が多い。漁場が眼の前だから自然とそうなるのだろう。水槽で魚を泳がすにしても海水を海からくみ上げるのが比較的簡単でシステムもできている。市場の水道の蛇口からは海水が出てくる。これをタンクに入れてレストランまで持ち帰り酸素ポンプで空気を海水に混ぜ、生きた状態を保つことができる。それに市場とレストランは車で5分の距離だ。魚に与えるダメージも少ない。いわゆる活魚の日本料理屋さんのようにお客様から見える位置に水槽を置いたりはしないけれど、バック・ヤードで泳がしているものもある。鮮度では決して引けをとらない。

魚は活け越すば活け越す程、身が痩せてストレスを感じるのだから、生きていれば良いという訳でもない。鯛などは船上で活け締めにしたものの方が水槽で泳いでいる魚よりも上質だったりする。その素材に適した管理を行うことが大切だ。料理は素材の管理が上手くいけば、もう半分は成功したようなものだ。