2011年4月27日水曜日

Morille

4月になり「フレッシュ・モリーユ」が入荷した。僕は毎年春になるとこの茸の入荷を心待ちにしている。フランス産やトルコ産のものが手に入る。日本では網傘茸と呼ばれ採れるところもあるが市場に出回っているのは見たことがない。茸狩りをする個人などから限られたルートで極僅か流通しているらしい。

モリーユはそれ自体主役になることができる資質を持っている。状態がよければ中にファルスを詰めたりできる。だけど僕は何か別の素材と組み合わせた時のモリーユにより魅力を感じる。それは季節のなかで出会うアスペルジュ・ヴェルトやブランシュ、そしてアスペルジュを慕い寄り添ってくるオマール海老や卵なんかだ。

難しさは品質にバラつきがあり、いつも当たりとは限らないリスクがあること。でも茸はすべてそうだけれど。その点ジロールは比較的安定していると思う。

http://tomoshiroinoue.blogspot.com/2010/10/champignon.html

僕はいつもモリーユを追いかけているのに、彼女は思わせぶりにひらひらと逃げてゆく。まだ1度も立ち止まってくれたことが無い。


私達は「TAP PROJECT 2011」に参加しています。