2011年7月4日月曜日

abcdef [G]

時間が経てばものは古くなる。時代は移り変わる。

どんどん変化して5年もたてば色々なことが時代遅れになる。それは今から16年前にインターネットが普及し始めてから特に拍車がかかった。ハード・ウェアの進歩がソフト・ウェアを牽引し、その逆にソフトがハードの性能を要求し、半導体のコストが下がり、ロジック・ボードのパフォーマンスが飛躍的に向上した。その結果、携帯電話を含むコンピューターの普及率がどんどん高くなり、その連鎖が時代遅れを加速させた。

街もどんどん新しくなる。しかし、今からは抽象概念的コンセプトだけで中期的成功を納めることは難しいだろう。より狭いコンセプトとそれを実現するためのメソッドを確立する必要がある。コンセプトは狭く定義し、そこから発展させてゆく。開発によりスポンサーや既存企業のテナントや、ただ新しいものを見にくるゲストだけでは絶対に長期的成長と繁栄は望めない。コンセプトを実際にキャストの手で実現し、業種、業態、理念の違う複数の企業、テナントの垣根を乗り越え、モチベーションとサービスの根幹をなすプロトコルを統一するには強力なマネジメント力が要求される。

街全体が、街そのものががゲストを迎える。

子供のゲストには100%の確立でしゃがんで話しかけ、大人のゲストにはただ顔も見ないで「いらっしゃいませ」の連呼を禁止し、100%の確立で「いらっしゃいませお客様、何かお手伝いできることはございませんか?」と語りかける。お帰りの際には「何かお困りのことがございましたらまいつでもお呼びだしくださいませ、お客様」と気遣う。そして、有効な情報をキャスト一人一人が共有できるシステムを導入し、活用する。簡単だ、携帯のe-Maileやtwitterを使えば良いのだから。ただそれをオペレーションするためのコンソールとオペレーターは必要だけれど。

ただ、こんな当たり前のことばかりなんだけれど普通はできない。全体のモチベーションをまとめ上げるディレクターが必要なのだが、人材はそう簡単に確保できない。それ以前にホスピタリティーを重要視していないからだ。ホスピタリティーのシンボルとなる店舗を施設全体のフラッグ・シップとし、モチベーション、テクニック、メソッドを構築、常に研究する。そして人材やコンセプトを行き渡らせることができたなら、街全体でゲストを迎えることができるようになるのだ。

そして、何より重要なのはキャストが家族のようにつながり、ゲストは家族のようにもてなされ、そこに感動が生れ、感動に共感をいだき、それをキャストもゲストも、立場なんか関係なく全ての人々で共有できたなら、そこはただの経済活動だけの場ではなくて、本当のコミニティー、またいつか、きっと戻ってきたいと思えるかけがえのない場所となれるのだ。

でも、普通はできない。だからこそ日本一になれる可能性があると思う。

高松が日本一の街になることを僕たちは願っている。