2011年8月31日水曜日

Let's play

レストランの運営は子供の遊びのように楽しい。

決まりきった事なんか何もない。「さー、今日は何をする?」みたいな感じなんだ。「今日は誰が来るの!」、「テーブルに飾る野花や野草を摘みに行こう!」、「照明を暗くしてみようか?」、「お皿はどれにする?」、「音楽は何をかける?」、そんな事の連続だ。それに料理だって自由だ。

お客様によってだって内容は変わる。結婚記念日、誕生日、歓迎会、送別会、たまにはゆっくり、そんなTPOで変化をつける。

そして毎日昨日があって、毎日明日があって、季節はどんどん移ろうけれど、「トモシロイノウエ」は歳をとらず、いつまでも子供のままでいつづける。

2011年8月30日火曜日

2011年8月29日月曜日

Mikuni Fair

「Mikuni Fair」三國清三が料理で描く 華麗なる宮廷の世界。

うーん、カッコイイ、僕はこの世界に入った時からずっと三國シェフのファンだ。四谷の「オテル・ド・ミクニ」には何回通ったかわからない。いつも憧れの存在でそれは今も変わらない。それに高松には幸運にも「ミクニ」も「クイーン・アリス」もある。西麻布の「クイーン・アリス」だっていったい何回食事をさせてもらったんだろう。あの頃の食べ歩きの刺激が今の自分の糧になっている。石鍋シェフのおかげで本当にフランス料理が好きになったし、三國シェフへの憧れが自分のモチベーションを牽引した。

僕は今の日本のフランス料理を築いた先輩シェフたちにいつも敬意を表したいと思っている。


2011年8月27日土曜日

Piano

週末がやってきた。僕が奏でる「ピアノ」もしばし一休みだ。とても頼りになる、とても大切にしているパートナーだ。

2011年8月26日金曜日

Epice

「エピス」は世界中から集まっている。原産国の表示を見ると実に様々で楽しい。行ったことのない国も多い。もっと、もっと「エピス」の勉強をしたいな。胡椒1つでもこだわれば産地、栽培、加工方法など一筋縄ではいかないのだ。それにメランジェするとなると、それこそ香水職人なみの能力が必要なのではないか。僕は「クスクス」のラグーに入れるメランジェ・エピスを作るのが好きなんだけれどね。

2011年8月25日木曜日

Lagerstroemia indica

庭には何本かの「サルスベリ」の木がある。とても樹齢の高い古木だ。しかし今年も元気に花を咲かせてくれた。庭の木々は全て古木なのだが、見守ってくれているような、不思議な安心感がある。

僕よりも年上の沢山の木々たち、皆生きている。心を傾ければいつも何かを与えてくれる。

2011年8月24日水曜日

Last days

もし、娘たちと会えるのが今晩で最後だとしたらどうするだろう。

もし、娘たちの顔を見れるのが今日で最後だとしたら。

そして僕たちはとても疲れていて、供に眠らなくてはならない。

だから一緒に眠るのだけれど、話はできない。

ぬくもりを感じながら、供に夢を見る。

眼が覚めたら別れの言葉を言わなければならない。

もし、それが解っていたのなら、どんな愛で接するのだろう。

最後にかける言葉はいったいどんな言葉なんだろう。

抱きしめるのだろうか。

彼女たちの行く末をどれだけ案じるのだろうか。

それを忘れなければ、今日を当たり前と思わなければ、きっと強力な愛情を生みだすことができるに違いない。

当たり前のことなんかこの世にあるはずないだろう。



2011年8月23日火曜日

Aout

ほんの少し涼しく感じて、昼のセミの声は遠くになった。もうすぐヒグラシが鳴くのかな。夜には秋の虫の声も聞こえ始めた。ここは山だから市街地とは移ろいが違う。

小学生の頃、夏休みはいつもあっと言う間に終わった。8月に入ったらもうカウントダウンだ。時間は何故その歩みを速くしたり遅くしたりするのだろう。全ての人が皆同じように時を感じているとは思えない。全ての人に同じように時が与えられているとは思えない。大切なものを抱きしめて、守ろうとすれば時は歩みを速め、大切なことに気がつけづ、愛を忘れていると時はその意味も価値も失う。

大人になったら8月はもっと遅くなるのだと思っていた。しかし、今年の8月は今までのどの夏よりも速く過ぎ去ろうとしている。

それはきっと、僕が今まで知らなかった何かを少し感じることができたからかも知れない。

2011年8月22日月曜日

Temperature

最近は調理における加熱方法や温度などに科学的根拠を求めるのが当たり前になって、昔ながらの「感」だけに頼って料理を作る時代ではなくなりつつある。その分野においてはどちらかと言えばレストランの方が企業の運営する食品加工工場で行われている「根拠のある正確な生産技術」に大きく遅れをとっていた。

しかしフランス料理においては「フォア・グラ」に関し、早い段階で温度計を利用した。それだけ温度管理が重要だし、管理が巧くいかなければ加工も巧くいかない素材であるからだ。

中心温度や加熱方法などに実に様々な見解と方法があって興味深い。我々料理人にとって、いまだに難易度の高い素材であることは確かだ。

2011年8月20日土曜日

GAP

GAPはいいですよ、大人にも子供にも。家が近いのですが行くとついつい子供服を買ってしまうのでした。慶子さんが・・・。

スミマセン。多忙でBlogがアップ・ロードできず。

2011年8月19日金曜日

Sanuki Udon 24

讃岐うどん屋さんの「おでん」はたまごが脱落しないように「コンニャク」で留めている。

http://tomoshiroinoue.blogspot.com/2011/08/sanuki-udon-23.html

しかし「コンニャク」は滑り落ちないのか。「コンニャク」は「コンニャク」でなければいけないので「大きいコンニャク」で留めているのか。それとも留めていないのか。ていうか、「コンニャク」はそもそも滑らないのか。滑らないから滑り留めに使われているんだもんね。

2011年8月18日木曜日

2011年8月17日水曜日

Huile essentielle

手元にはいつも何種類もの「ユイル」や「セル」そして「エピス」が欠かせない。「エルブ」などと組み合わせて「アセゾネ」を行う事により、より複雑で豊かな風味を料理に与えるのだ。

マリアージュの中にこそ「第三の味」を生みだせる可能性があるのだから。

2011年8月16日火曜日

Girolle

フランス産のジロール、ピエ・ブルー、トランペット・デ・モー、イタリア産のオーボリー、香川県産のエリンギ、オーストラリア産の黒トリュフ、今日はこの6種類のキノコを使う。それぞれ、色、形、香り、テクスチャーがなどが違う。キャラクターに合わせどのような表現ができるのか、キノコを綺麗にしてやりながらいつも対話する。今日は気分が良さそうだ。

2011年8月15日月曜日

Ovoli

イタリアから「オーボリー」がやってきた。「オーボリー Amanita caesarea(Scop.:Fr.)Pers.」は和名セイヨウタマゴタケでハラタケ目テングタケ科テングタケ亜属タマゴタケ節のキノコ。よく似たキノコに猛毒の種もあるので注意が必要だがレストランにそれが来ることはないのでご安心を。そしてとても希少で貴重なキノコだ。キコノは菌類で、一般的には大型の子実体を形成し形がはっきりと肉眼で確認できるものをいう。

それにしてもキノコは多彩で何とバラエティに富んでいるのだろうか。「トリュフ」、「モリーユ」、「セップ」、「トランペット」それに「シメジ」や「シイタケ」、「マツタケ」だって全部キノコだ。

まったく、この「オーボリー」の形ときたら。

2011年8月13日土曜日

Le Marche 2011.8.13

一週間がまさに「あっ」という間に終わった。明日は日曜日なので本来はお休みなのだが、休み返上で仕込みをしなければならない。ムニュの内容を変えたりすると食器や器具の置き場まで変更して少しでも効率良く作業ができるようにする。だから調理場はいつも模様替えをしているのだ。何年も同じ物を同じ場所において仕事はできない。いつも変化している。

僕と一緒に。前進あるのみ、だ。

2011年8月12日金曜日

Peche

香川県、丸亀市には「飯山」という「桃」の産地がある。高松から背伸びすれば見えそうなくらい近いお隣の市だ。車なら30分もかからない。そんなところに僕の大好物の「桃」があるのだ。栽培方法や品種も何通りかありそれぞれ特徴がある。

「桃」は赤くなくても甘くて美味しいものがいくらでもある。とても白い「桃」も綺麗なものだ。あっと言う間に季節が移ろいでしまうので今年も頑張って料理したいな。

高松は瀬戸内海だけではない、本当に食材の宝庫なのだ。幸せ、幸せ・・・。

2011年8月11日木曜日

Truffe 24

オーストラリア、マンジマップの「黒トリュフ」の断面。フランス、ボークリューズ産の方がマーブル模様が緻密で間隔が狭い。やや湿っているものもある。

2011年8月10日水曜日

Petites fleurs des herbes

とても可愛い「エルブ」の花たち。1つ1つ丁寧に「mise en place」する。「どれをどんな料理に使おうか?」、心躍るひと時だ。

2011年8月9日火曜日

Sanuki Udon 23

全くコンピューターの前に座る事ができない。バタバタだけど気力は充実している。やることがなければ全力投球もできないから、これで良いんだと思う。

「讃岐うどん」屋さんの「おでん」は東京のそれとは全然違うなー。味わいもネタも違う。豆腐以外は全て串刺しになっている。セルフのお店ではなくても「おでん」だけは自分で皿にのせてテーブルに運ぶ店が多いから、串に刺さっていると選び易いし持ちあげて取り出すのも容易だ。卵が滑り落ちないように先端をコンニャクで留めている。なんとも愛嬌のあるアイディアだな。

2011年8月8日月曜日

Imagination 4 [Wicked]

「Wicked」

僕は今日、とても邪悪で恐ろしいものを見た。

2011年8月6日土曜日

Les herbes

僕は毎日蜜のように甘いエルブの花を「mise en place」する。瀬戸内つながりの広島から届く。だってセルフィーユの花の香りときたらもう最高だ。ここでしか手に入らない僕の宝物だ。

2011年8月5日金曜日

La classe de danse

長女が「バレエ」を習い始めた。先日、僕も初めてレッスンを見学に行ってきた。パリに住んでいる時にオルセー美術館には度々足を運んだけれど、中でも「エドガー・ドガ」の「バレエ」を扱った作品は印象深い。舞台裏や楽屋、練習風景などなかなか見ることのできない場所だ。

僕が「バレエ」のレッスンを見れるなんて夢にも思わなかったよ、「ありがとう、ことり」。

2011年8月4日木曜日

Sanuki Udon 22

暑い季節でも涼しい店内なら「釜あげうどん」を食べています。子供たちの食べる量も増えてきているので、新しいオーダーの仕方を思案中。ますます楽しみだなー。

2011年8月3日水曜日

2010.09.01-2011.08.03

8月に入った。

思うところあって昨年の9月1日にこのBlogをアップ・ロードし始めた。今月一杯で1年になる。始めてから今日まで仕事が休みの日曜日以外は一日も休まずにアップ・ロードし続けた。連休の時は前もって作ったBlogを時間設定してアップ・ロードした。僕だって子供のころは人並みに三日坊主だったけれど、何でもやって見なければわからないもんだなー。日々の忙しさの中でBlogを書き続けるのはとても大変だけれど、今後も続けてゆくつもり。文章を書くとまた違った思考をするようになるので良いことも沢山ある、それに有言実行的に自分を追い詰めることもできるしね。ネタに困ることは一度もなかった、ただ時間がないだけだ。

時間がない。しかし僕は今までどれほどの時間を無駄にしてきたのだろう。その教訓が今後の人生を「悔い」のないものににできるかも知れない唯一の「悔い」でもあるわけだけれど・・・。

2011年8月2日火曜日

Port of Takamatsu

自宅から5分も歩くと高松港が見える。右後方の頂が平らな山は「屋島」だ。「屋島」から見る高松やその海の景色はまさに絶景。頂上には「新屋島水族館」があるので子供たちを連れてたまに出かける機会もある。石油コンビナートの前で「たかまつ丸」というフェリーが左方向に旋回してゆく。

そしてこの海の前には旧倉庫街をカフェ・レストランやバーにリノベーションした「北浜alley」がある。たまにはシャンパーニュでも飲んで帰ろうかな。

2011年8月1日月曜日

Truffe 23

オーストラリア、マンジマップの「黒トリュフ」も良品が入荷する最終時期に入った。エキストラの外観。この大小4個のトリュフで約200グラム。体積、重量と品質の関係も観察してみることにする。