2012年1月3日火曜日

Truffe 44

フランス産の「冬黒トリュフ」の多くは「Tuber melanosporum」で品質が良い。次に「Tuber brumala」という品種も若干だが混ざって流通する。特徴を知れば見分けがつく。

僕は今のところ使うことはないが中国産の「Tuber himalayense」という「黒トリュフ」も輸入されている。品質は劣るが価格は安い。中国産はすぐに見分けがつくので混乱はしない。

春、1月から4月にイタリア産の「春トリュフ」として「白トリュフ」の仲間「Tuber albidum pico」というものがあるが数は非常に少ない。日本ではあまり見かけない。

そして「夏トリュフ」は5月から9月までフランスやイタリア産の「Tuber aestivum vitt」だ。

10月の「秋トリュフ」は「Tuber uncinatum」でシャンパーニュやブルゴーニュでもとれる。そして「Tuber mesentericum」というどちらかといえば「夏トリュフ」に近い品種もある。

秋に収穫した「冬黒トリュフ」を「秋トリュフ」とすることもありとてもややこしい。勿論、冬のあの香りは無い。

10月にはイタリアから「白トリュフ」がやってくる。「Tuber magunatum pico」だ。大型のものが多く1個が300g~500gもあるものも珍しくない。2kgにもなるものも存在する。

19世紀には「フォア・グラのパテとペリゴールの黒トリュフ」の組合せがフランス料理の象徴のようになった。しかし忘れてはいけない。17世紀にヨーロッパにその名を轟かせていたのは「ペルドリーのパテとペリゴールの黒トリュフ」なのだ。

これも僕の道しるべ。