2012年4月4日水曜日

Fading

庭の桜が順調に開花している。樹齢が60年近くある大きな桜だが樹勢がある。力強くびっしりと花をつける。木は山中の傾斜地にあるので一本一本開花するタイミングとスピードが違いその結果長く花が楽しめる。

日本人は桜に特別な思いがあるようだ。古来から桜とともに生きて来た。桜が咲き、そして散るまでのほんの数日のはかない時間にそれぞれの思いを込めている。桜が咲くと思いだすことがある、桜が咲くと思いだす人がいる。

桜の花を見ている時、決して赤く色づいた葉の紅葉を思いだすことはない。春は秋をもっとも連想させない季節なのだ。

人は今与えられている環境から、対極にある状況をなかなか想像できないものだ。しかし時は必ず移い、別のどこかへ進んでいるはずなのに・・・。